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2025年1月3日

LPOの実践方法 | 改善チェックポイント7選

LPOとは「Landing Page Optimization」、すなわちランディングページ最適化のことを指します。コンバージョン率の高いランディングページを構築することにより、売上アップ、収益向上といった効果が期待できます。ただし、一口にLPOといってもやみくもな改善作業はかえってコンバージョン率低下の原因になりかねません。LPOを実践する際の7つのチェックポイントについて説明します。

LPOを実施するメリット

LPOを実施するメリットはコンバージョン率の向上です。そしてコンバージョン率の向上は収益性を高めること、売上をアップすることの2つのメリットに繋がります。これら2つのメリットについて説明します。

Webマーケティングの収益性を高められる

SEOやSNSなど無料の集客施策も存在しますが、Webサイトの維持費、管理担当者の人件費、コンテンツ作成の経費など無料の集客施策を使ってもさまざまな費用が必要です。さらに有料の集客施策を使用するとWebマーケティングには多額の投資が必要です。

Webマーケティングの投資効果を改善するためには、コストパフォーマンスの高い広告を使うか、集客してからの成約率、客単価を高めるかのいずれの方法でしか改善できません。

ただし前者は常に競合もコスパの良い広告を探しているので、自社だけコスパの良い広告媒体を確保することが困難です。そのため、自然と集客してからの成約率、客単価を高める施策、すなわちLPOが重要となります。

LPOを実施し、広告の費用対効果を改善することにより同じような売上でもより営業利益の残る体制を構築できます。

広告の費用対効果が改善し売上をアップできる

LPOは収益性向上だけではなく、売上アップ効果も期待できます。LPOによりコンバージョン率が向上すれば、今まで集客のコストパフォーマンスが悪いと考えられていた競合があまり積極的に集客していないチャネルでも集客が可能となります。その結果、アプローチできる客数が増加し売上アップ効果が期待できます。

逆にコンバージョン率が低いWebマーケティングしかできない場合は潜在的に集客できる客数が限られているので売上の頭打ちも早くなります。

もちろん、いたずらに売上アップを目指す必要はありませんが、売上アップすると規模の経済により1件当たりの商品・サービス提供に必要なコストが低減し収益アップする効果も期待できます。

LPOを実施する際の改善チェックポイント7選

このようにWebマーケティングにおいてLPOによるコンバージョン率向上は重要なテーマですが、やみくもにランディングページを作ったり、デザインを変更したりしているだけでは成果は上げられません。LPOを実施する際はPDCAをきちんと回す必要があります。

すなわち

  • P:データをもとにランディングページの改善施策を立案する

  • D:ページを改修してユーザーのアクセスを集める

  • C:新ページへのユーザーのリアクションを分析して、改善施策の是非を検証

  • A:ユーザーの反応をWebページ、集客施策などに反映する

を繰り返すことにより、徐々にコンバージョン率が改善していきます。よって、CTAを緑色にした方が良い、価格は一番大きな文字で…といったように、これをすればすぐに効果が出るといった手法は存在しません。LPOのPDCAを回す際の7つのチェックポイントについて説明します。

STPが明確に分かるLPのデザインになっているかを確認する

LPOを実現する前提としてランディングページのデザインが商品・サービスのSTPと一致しているか、STP通りのユーザーを集客できているかは第一にチェックすべきです。

STPとは、セグメンテーション、ターゲット、ポジションの3つの英語の頭文字を取った略語です。セグメンテーションとは市場を細分化して考えること、ターゲットとは細分化市場でどの市場を狙うのかを決めること、ポジションとは自社の商品・サービスを狙っている市場に合致するような立ち位置にすることを指します。

現実の商圏よりもインターネットを使って商品・サービスを購入する潜在的な商圏人口は遥かに多く、全国の競合がライバルなのでリアルな商圏で行うビジネスよりも、何らかのテーマに特化しないと充分な集客はできません。

つまりSTPが不明確だとWebマーケティングで成果をあげられないので、まずはSTPが明確になっているか、LPのデザインの根拠となったSTPが実際の商品・サービスやアクセスしている客層とずれていないかを確認してください。

LPコンテンツの流れをチェックする

STPとランディングページのデザインが合致していれば、LPコンテンツの構成がきちんとしているかを確認してください。そして構成する要素に分解して善し悪しを検討することにより改善の仮説も立てやすくなります。

まず、LPは上から順番にファーストビュー、メイン、クロージングの3つの要素に分解できます。

ファーストビューとはユーザーがLPを開いて一番初めの画面に映る部分、ファーストビューをスクロールして見られる商品概要や特徴、評判などのアピールポイントを書いてある部分、クロージングとは期間限定キャンペーンや先着〇〇名様限定といったクロージング要素を持った特典を記載したり申し込みフォームが設置している部分のことを指します。

とくにメインの部分にどの順番でコンテンツを設置するかは重要です。オーソドックスなパターンとしては、

  • 顧客が関心を持ちそうなコンテンツから順番に配置する

  • ニーズ訴求、商品説明、使用具体例、信用訴求の順番に配置する

  • その他フレームワークを使って配置する

などが存在します。

申し込みフォームが使いやすいかを検証する

申し込みフォームについても改善の余地がないかをチェックしてください。申し込みフォームを使いやすくして離脱を防止する取り組みはEFOと呼ばれます。

申し込みフォームに関するチェックポイントは多岐に渡りますが、たとえば

  • 項目の数が必要最小限に留まっているか

  • 簡単な質問から順番に配置しているか

  • 全角・半角での入力をきちんと指示しているか

  • 入力が終わるたびにエラー検証ができるか

  • 入力ステップを明示しているのか

といったポイントがあげられます。申し込みフォームの改善については、それに特化したEFOツールと呼ばれるツールも存在するので、エントリーフォーム周りの改善に特に取り組みたい場合は導入を検討してください。

CTAが適切に設置されているかをチェックする

コンバージョン率に大きく影響を与える要素としてCTAがあげられます。

たとえばファーストビューとクロージング部分にしかCTAが存在しないLPと、フローティングしてずっと画面上にCTAが表示されているLPでは後者の方がコンバージョン率は増加する傾向があります。

このようなCTAの配置だけではなく、何をオファーするCTAを何種類設置するか、各CTAをどのようにデザインするか、画面上にどのように組み合わせるかによってもコンバージョン率は異なります。

LPOにおけるCTAの最適解はA/Bテストを使わないと判明しませんが、CTAについてどのようにすれば反響率が高くなるかの仮説は常に持っておいてください。

アクセスを分析する

ランディングページにアクセスしているユーザーを分析して、それがランディングページのターゲット像とマッチしているかといった分析も必要です。

Web解析ツールを活用すれば、LPにアクセスしたユーザーの年齢、エリアは分析可能で、使っている広告とその解析ツールによってはもう少し細かい情報も分析可能です。

たとえば、建設会社の工事案件獲得用のランディングページについて、一番アクセスが多いのが外構工事に関するキーワードで流入しているユーザーなのに、ファーストビューでは水回り工事の写真を掲載している場合、反響率を上げるためにファーストビューは外構工事の写真にすべきです。

このようにデータに基づいておすすめ商品やコンテンツがきちんと配置されているかは確認してください。

迷ったらA/Bテストでデータに基づいた改善作業を実施する

これまでさまざまなチェックポイントを説明しましたが、基本的にはこれらのポイントでランディングページを分析すれば改善の仮説を立案できます。ただし、CTAボタンのベース色を赤色にするか緑色にするかといったこと違いはこれらのチェックポイントでは改善できません。また、仮説が立案できても実際にその仮説が正しいか否かはユーザーの反応をチェックしないとわかりません。

そのため、LPOはA/Bテストの繰り返しになります。A/Bテストとはほぼ同じデザインでもCTAのボタンの色や、ファーストビューに使用している画像などの要素が1か所違いWebページを2種類以上用意して、両方にユーザーをアクセスさせて反応を見る実験型のWebページ改善手法です。一度に複数の要素を変更してユーザーの反応を見るA/Bテストは多変量テストと呼ばれます。

近年はA/Bテストツールも開発・提供されているので、こういったツールを使用すれば専門的な知識がなくてもA/Bテストが実施できます。

パーソナライズLPを導入する

LPOを繰り返し、一定程度のコンバージョン率を確保できたがさらに高い反響率を目指したいといった場合はパーソナライズLPの導入を検討すべきです。パーソナライズLPとはWebサイトは閲覧しているユーザーの属性や環境、行動をもとに振り分け条件を設定して、それぞれのユーザーに最適化したランディングページのことを指します。

社内でシステムを構築しなくても、近年はパーソナライゼーション機能を持ったLPツールも提供しているのでこういったツールを使えばより高い成約率が見込めます。

またA/Bテストツール、LPOツールに限らず近年はLPOのためのツールが充実しているのでこういったツールを活用するのがランディングページ最適化の近道です。

LPOの改善チェックポイントを元に改善PDCAを回す

以上のようにLPOを実施する際の7つの改善チェックポイントについて紹介しました。近年はLPOをサポートする便利なツールも充実しているので、専門的な知識がなくても一定レベル以上でのLPOが可能です。

あまりLPOに掛けられる予算と人的リソースが存在しない場合は、まずCTAから取り組むことを推奨します。CTAはLPOで調整する要素の中でも最もコンバージョン率に影響を与える要素の1つです。

さらにCTAは色味、ボタンの大きさ、配置など微妙な変化でコンバージョン率が変化すると言われているので、A/Bテストでも深掘りしがいのある要素です。

加えて、そのタイミングで実施しているキャンペーンや推奨している商品・サービスなどによっても柔軟に変更する必要があります。

こういったCTA管理におすすめなのがSales Bannerです。Sales Bannerを使えばデザイナーじゃなくても、簡単にCTAの切り替えが可能になります。30日間の無料トライアルが活用できるのでCTA管理、CTAのA/Bテストに取り組みたい方は導入を検討してください。